イタリア初の超快適なカプセルホテルの魅力

イタリアにもカプセルホテルがあった!
カプセルホテルは土地の狭い日本で考案された日本独自の宿泊施設です。
しかしなんと近年ではイタリアにも同様の施設が作られており、旅行者を中心に大変な人気となっています。
場所はイタリアの南部の都市であるナポリで、「Bed and Boarding(通称:BenBo)」という名称で運営をされています。
ナポリはイタリア国内ではローマ、ミラノに次ぐ第三の都市となっており、旅行者が多く訪れる地中海リゾートを代表する都市となっています。
年間を通して数多くの旅行者が訪れていますが、その主要交通機関であるカポディキーノ国際空港のすぐ近くに「BenBo」はあります。
同じカプセルホテルでもイタリア版ではかなりおしゃれなデザインをしており、ただ宿泊費を安くするためだけではなくそれ自体は街の名物として機能をしていたりします。
館内には42のカプセル型寝室と16の共同バスルームがあり、共有スペースのロビーを自由に使用することができるようになっています。
施設内の壁は開放的なガラス張りとなっており、明るく清潔な雰囲気の中で思い思いに時間を過ごすことができます。
寝室一つあたりの広さは4平米と日本のカプセルホテルと比較してかなり広めであり、内部にはテレビやデスク、鏡、ハンガー、シューズボックスといった設備がつけられています。
防音設備も整えられているので、プライバシーやセキュリティ面でも安心して使用をすることができます。
料金はシーズンや使用する曜日などによって変化をしますが、平日料金では30ユーロ(約3,800円)からとなっています。
日本でも進化をしているカプセルホテル
ついでにカプセルホテルの歴史についてちょっと触れておくと、世界で初めてカプセルホテルが作られたのは実は大阪です。
1979年に「カプセルホテル・イン大阪」という施設として作られたのが最初で、ベッドと棚を最小限にした空間としてサラリーマンを中心に爆発的な人気となりました。
バブル期には終電を逃すまで働いていた会社員の男性が、郊外の家に帰らずにカプセルホテルに寝泊まりするという習慣が発生したほどで、ホテルよりも安く手軽に使用できる施設として社会的な認知度を得ました。
バブルが終焉するとともにカプセルホテル人気も下火となり多くの施設が廃業となったのですが、近年外国人観光客が増加してきたことにより再びニーズが急増してきています。
東京や京都などのカプセルホテルの利用客を見てみるとそのほとんどは外国人となっており、特に欧州からのバックパッカーが多く利用していることがわかります。
おそらくイタリアの「BenBo」も、そうした旅行者からヒントを得て新たに作られたのではないかと思われます。