2017年秋に公開予定の「カサ・ビセンス」の魅力

サグラダ・ファミリアだけじゃないガウディの建築
スペインを代表する観光名所といえば、巨匠アントニオ・ガウディによって手がけられたサグラダ・ファミリアです。
完成まで300年以上かかるとされてきたところ、IT技術を導入することにより当初予定されていた工期を150年短縮し2026年に完成することができると発表されたことにより世界的に注目を集めました。
アントニオ・ガウディが手がけた建築作品の中でもサグラダ・ファミリアは特に規模が大きいためどうしても目立ってしまいますが、その他にもバルセロナ市内を中心にたくさんの建築物が存在しています。
その中の一つが「カサ・ビセンス」で、ガウディの初期の作品としてその他の建築物と異なる特徴をしているというところが特徴的です。
ガウディの建築物は全部で7つが世界遺産として登録をされていますが、「カサ・ビセンス」は1883年から1885年にかけて作られた建造物であり2005年から世界遺産登録をされています。
建物は実業家であるマヌエル=ビセンスからの依頼を受けて夏の邸宅として建設されたものであり、イスラム建築とキリスト教会の建築様式が融合されたムデハル様式という方法によって設計されています。
外観には緑と白のタイルを効果的に配置しており、そこに赤レンガを組み合わせることで非常に独特の幾何学的な模様をしています。
ヨーロッパによくある建物の形状をしていながらデザインにはエキゾチックなイスラム文化が取り入れられており、周辺の建物とは違った雰囲気が醸し出されます。
長らく個人の邸宅として実際に使用をされてきたため内部を一般の旅行者が見学をすることはできなかったのですが、2017年秋には博物館として観光用に公開されることが決まっています。
スペイン観光と「カサ・ビセンス」のアクセス
「カサ・ビセンス」はバルセロナ市内にあり、地下鉄のフォンタ駅から徒歩2分の位置にあります。
近くには同じくアントニオ・ガウディが手がけたグエル公園もあるため、観光に訪れる時にはこの2つを同時に訪れるのが定番ルートとなっています。
ちなみにこれまでは個人の邸宅ではありましたが、外観は自由に見ることができるようになっていたため、以前から写真撮影をする観光客が多く往来していました。
博物館として公開をされてからはより多くの人が訪れ混雑をすることが考えられますので、スペイン旅行を考えている人は時間などを調べてから訪れる方がよいかもしれません。
なおカサ・ビセンスやグエン公園のあるフォンタナ駅周辺には非常にたくさんの飲食店があり、本場スペイン料理を楽しむことができます。
バルセロナにあるサンジョセップ市場はスペイン一の生鮮食料品市場であることから、そちらも一度訪れてみるとよいでしょう。